新型コロナウイルスのワクチンの報道について考えてみた

・2020年12月4日：新型コロナウイルスのワクチンは期待できるのでしょうか？医療崩壊を防ぐためにするべきことは？

（新型コロナウイルス、ｍRNAワクチン、治験データ、数字の意味、指定感染症、マスコミ、煽り報道）

f:id:G-SELF:20201204214613j:plain

※ニュースサイトです

www.bloomberg.co.jp

●ｍＲＮＡワクチンは有効なのでしょうか？

　新型コロナウイルスが、宿主細胞に侵入する際に使われるスパイク（突起部分）に似せたmRNAを遺伝子操作したのが、新たに接種が開始されようとしている新しいワクチンです。従来のような、ウイルスそのものを無害化したワクチンよりも、人体に与える影響や副作用が小さいため安全性は高いと予想されます。但し、数百万人単位に接種した場合には何らかの副作用を示す可能性がありますし、人種間での差があるかどうかも不明です。

　とはいえ、このワクチンの治験は欧米で数万人を対象に既に行われて、概ね高水準の予防効果があったようです。ほとんど五分五分のインフルエンザワクチンよりも優秀な結果が期待されています。米英では近日中に接種が開始されるので、経済的な回復と安定に貢献すると思われます。

www.cas.org

●日本人全員が無料接種できると言うけれど…
　そんな期待のワクチンですが、私なら打ちませんし、高齢者以外にはオススメしません。ウイルス感染＝発症または重症化の割合が多そうな欧米人なら多少のリスクがあっても打つかもしれませんが、ほとんどが無症状または軽症の日本人にとって、ワクチン接種が必要な人は少数でしょう。政府は大量に購入しようとしているようですが、対象者を絞らないと管理面と費用対効果でまたも税金の無駄遣いとなりそうです。

　そもそも、治験データの数字を理解できているのでしょうか?

約２万人がワクチンを打って、数か月間普通に生活して10人程度が陽性者になります。つまり1000万人なら５千人。今の日本の状況よりも多いですよね。（ワクチンを打たなかった場合は10倍の陽性者ですが…）欧米では、このレベルで普段の日常に戻ろうとしています。今の日本の状況で非常事態とか、経済活動を犠牲にするとかあり得ません。

※治験データの関連記事です。

jp.techcrunch.com

　人間は”誰しも死ぬ”のに、何故コロナの死者だけを殊更一大事のように扱うのか。「一日のコロナ感染者の死者が数十人になった」とＮＨＫすら大騒ぎするが、去年にインフルエンザで死亡した人数は？他の病気や事故による死亡者数や自殺者数と同列に報じず、大衆に恐怖心を植え付けて、国の将来を犠牲にしているのは何故なのか理解できません。

政治家や医者、ジャーナリストたちは情緒的にならず論理的な判断が必要なのが何故わからないのでしょうか?

●医療崩壊を防ぐために必要なことは？

　大阪府ではコロナ患者用の病床使用率が高くなり、医療崩壊の危機に瀕していると報じられていますが、欧米では日本の数十倍の重症患者が入院しているのに医療崩壊は起きていません。日本の医療施設のキャパシティーはそんなに低いのか？そもそも、ＧｏＴｏキャンペーンを責めるより、キャパシティーを増やせば？と思うのだが、医療当事者側にも増やせない理由があるのでしょう。

　人的リソースの不足、経済的な困窮が病床を増やすことへの”足かせ”となっているでしょうし、医療従事者の負担を軽減することが重要だと思います。

　政府が行うべきことは、重症者のケアによる負担を減らすため、指定感染症をインフルエンザと同じ５類に下げることで入院患者を減らし、感染しても無症状なら普段の生活が送れるようにすること。（感染者からの感染予防は必須ですが…）

　そして、最も大事なことは感染者を差別しないように意識改革することです。

※デイリー新潮の記事へのリンクです。